【昨今の香港ドルの値動きについて】
昨年から香港は様々な出来事で社会を賑わせています。
その出来事は大きく分けて、2つ。一つは「香港デモ」一つは「国家安全法の導入(2020.7)」です。
直近では、「香港で資本流出が再燃。(ブルームバーグより)」、「国家安全法生で立つ香港の企業・人・金の受け皿はシンガポールへ(野村総研より)」、「香港ドルの下落。アメリカの金融制裁の兆候か?(2020年7月13日の記事)」と報道され、一部メディアでは「香港は死んだ。」とも言われています。このような状況に、グローバルサポートのGS会員様からも香港や香港ドルの状況について問い合わせをもらっています。
▼香港ドルについて
香港ドルは、「ペッグ制度(目標相場圏制度)」が重要になってきます。ペッグ制度は1米ドルが7.75-7.85香港ドルで推移します。実質上、固定相場と言われています。
[ペッグ制度について]
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%83%83%E3%82%B0%E5%88%B6
■何故、固定相場なのか?
香港金融管理局(日本でいう日銀)は、1米ドルを7.75香港ドルとの交換、7.85香港ドルを1米ドルとの交換を約束してくれます。これによって、香港ドルの最高値と最安値を決めています。
政府が香港ドルと米ドルに対する高値と安値を保証することによって、香港ドルの価値はこの間でしか推移しません。これが「目標相場圏制度」となります。
このペッグ制度をとることによって、米ドルとの固定相場なので安心できるという長所があります。香港は700万人程の小さい都市であり、ちょっとした経済の動きで香港ドルが動いてしまうと投資家としては心配になってしまいます。しかし、米ドルと固定させることで投資家も安心するようになっています。